劇場版「呪術廻戦0」では、制作側の配慮が多くあり、原作派の人もかなり楽しめる内容となっていました。
しかし、原作でも劇場版でも、五条悟が夏油傑に言った最後の言葉は明かされませんでした。
果たして五条悟は夏油傑になんと言っていたのでしょうか?
このページでは原作でも空白になっていた、五条悟が夏油傑に言った最後の言葉について考察していきたいと思います。
【結論】五条悟が夏油傑に言った最後の言葉は「僕の親友だよ たった一人のね」
五条悟が夏油傑に言った最後の言葉に関しては様々な説が提唱されていますが、「僕の親友だよ たった一人のね」というセリフが最有力です。
実際には「僕」が「俺」になっていたり、「僕のたった一人の親友だよ」と文が逆になっていたりしたのかもしれませんが、ニュアンス的には間違っていないと思います。
他にも「おかえり」や、「愛ほどゆがんだ呪いはないよ」なども候補としてあげられていましたが、
- 原作の吹き出しのサイズ
- 劇場版での五条の口の動き
- 前後のセリフ
から考えても、「僕の親友だよ たった一人のね」が一番合っているのではないでしょうか。
五条悟が夏油傑に言った最後の言葉が「僕の親友だよ たった一人のね」だと考察した理由
五条悟が夏油傑に言った最後の言葉(セリフ)はどこでも明言されていないため、様々な考察がたてられていますよね。
その中で最も有力な「僕の親友だよ たった一人のね」だと考察したのにはいくつか理由があります。
- 五条のセリフは、「0巻の中で言ってます」と作者が公言している
- ノベライズ版の前後の文章から推測すると「僕の親友だよ たった一人のね」の可能性が高い
- 夏油の「はっ 最後くらい呪いの言葉を吐けよ」という返事に合う言葉
順番に詳しく解説していきましょう。
理由1:五条のセリフは、「0巻の中で言ってます」と作者が公言している
公式ファンブックを既に読んでいる方はご存じかと思いますが、作者の芥見先生が「五条のセリフは0巻の中で言っています」と公言しています
「僕の親友だよ たった一人のね」というセリフは、五条悟が夏油傑にとどめを刺した後、乙骨たちと合流した時に五条が言ったものです。
これは五条なりの乙骨への気遣いもあったのでしょうが、それ以上に五条の本心、夏油への思いが表れるセリフに感じました。
さらに、「僕の親友だよ たった一人のね」は前後のセリフから考えても違和感がありません。
そのため、ネット上でも五条の最期の言葉は「僕の親友だよ たった一人のね」ではないかと推す声が多いです。
理由2:ノベライズ版の前後の文章から推測すると「僕の親友だよ たった一人のね」の可能性が高い
ノベライズ版の前後の文章から推測すると「僕の親友だよ たった一人のね」の可能性が高いです。
ノベライズ版では五条悟と夏油傑2人の心理描写について補足されており、より詳しく状況を知ることができます。
五条の最後のセリフ前後の文章を見ると納得していただけるのではないでしょうか。
最後のセリフの前にはこんな文章が書かれています。
夏油傑。それは呪術高専という組織にとっては忌むべき名前。四人の特級術師が一人、百を超える一般人を呪殺し呪術高専を追放された最悪の呪詛師。
そして、五条悟にとっては―
五条「―、―」
夏油傑は元々、五条悟の同級生で共に高専で学んだ仲でした。
真面目過ぎた夏油にとって呪術界はあまりに残酷で、仲間が次々に死んでいくのを耐えられなかった。
それが故に、歪んだ理想を追って生きるしかなかったのです。
そんな夏油ですが、五条悟にとっては親友なのです。
どんな姿になろうとも、どんなに理想が違おうとも、学生時代に腹の底から笑いあった親友。
原作や劇場版では、「私は心の底から笑えなかった」と夏油が告白していますが、そう自分に言い聞かせることによって、自分がやってきたことを正当化したかったのではないでしょうか。
確かに夏油の術式は「呪霊操術」、つまり受け入れるものなので、他より抱えるものが多いです。
対して五条の術式はすべて拒絶する「無限」。
拒絶はいくらでもできますが、受け入れるには限界があります。
更に夏油は真面目で、イカれた思想の多い呪術界の中では比較的まともな男でした。
その性格もあり、仲間の屍を踏みつけてまで他者を守る意味が分からなくなってしまったのでしょう。
そして、五条の空白のセリフの後、このように続きます。
五条の口から聞こえてきた言葉に夏油は思わず笑ってしまった。そんな恥ずかしいセリフ、学生の頃でも言わなかったろうに。
五条悟と夏油傑はお互いに「親友」だと言いつつも、本人の前では伝えられる描写はありませんでした。
ただ、夏油は美々子と奈々子に親友だったと説明しています。
そして五条もまた乙骨に、たった一人の親友だと説明しています。
かつての親友、今は分かれて別の道を歩んでいる2人。そんな2人が学生の頃にも伝えなかった「親友」であるということを最後に伝えたのではないかと推測できます。
それだけ互いに大切な存在であり、一種の「愛」が芽生える存在だったのではないでしょうか。
理由3:夏油の「はっ 最後くらい呪いの言葉を吐けよ」という返事に合う言葉
五条悟の最後の言葉が「僕の親友だよ たった一人のね」だとすると、その後の夏油の「はっ 最後くらい呪いの言葉を吐けよ」という返答にも違和感がないです。
ノベライズの前後の文とセリフをつなげると、
そして五条悟にとっては―
五条「僕の親友だよ たった一人のね」
夏油「はっ、最後くらい呪いの言葉を吐けよ」
と、なります。
いかがでしょうか、自然な流れだと思います。
五条悟の最後の言葉を聞いた夏油傑は「はっ 最後くらい呪いの言葉を吐けよ」と言っています。
このセリフから五条は、学生の頃のような発言をしたのではないかと考えられます。
そして夏油の表情から想像すると、夏油にとっては嬉しい発言だったのではないでしょうか。
呪術師と呪詛師という立場は関係なく、ただただ青春を共にした親友として、五条なりに思いを伝えたのだと思います。
今まで伝えてこなかった思いを最後に告げたことによって、五条は夏油に、「僕はこう思っている、だからこれからも親友であり続けろ」という呪いをかけたのかもしれませんね。
【おわりに】呪術廻戦0 五条悟が夏油傑に言った最後の言葉は「僕の親友だよ たった一人のね」である3つの理由まとめ
0巻の最後で五条が夏油に言った最後の言葉について考察しました。
原作でも明言されていないため答え合わせはできませんが、最後の言葉は「僕の親友だよ たった一人のね」で間違いないでしょう。
ちなみに五条と夏油の関係についてもっとよく知りたい!という方は、呪術廻戦コミックス8巻~9巻(過去編)を読んでみてください。
映画の内容がさらに深く理解できるようになります。
呪術廻戦コミックス8巻~9巻を読んでから映画を見るとまた違った視点で楽しめるので、機会がある方は是非試してみてくださいね。